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食物繊維Dietary fiber

ひと昔前は、役に立たない物質とされていましたが、現在では生活習慣病との関連などの有用性が証明され、第6の栄養素と言われています。

食物繊維

食物繊維とは

炭水化物の1つですが、消化酵素で消化できない難消化性成分です。水に溶けない不溶性食物繊維と水に溶けやすい水溶性食物繊維に分けられます。不溶性食物繊維は、穀類や豆類、きのこや芋類に含まれており、水溶性食物繊維は果物や海藻、こんにゃくなどに含まれます。食物繊維は、腸内細菌による発酵分解によって0〜2kcal/gのエネルギーを産生しますが、産生するエネルギーの量は一定ではなく、非常に微量です。

食物繊維の働き

便通を良くする

不溶性食物繊維は、腸を刺激して蠕動運動を活発にします。また、便のかさを増やして排便を促します。快便の人は、大腸に便が留まっている時間が20~30時間なのに対し、便秘の人は、100時間以上も大腸に便が溜まります。食物には発がん性物質が含まれることがあり、発がん性物質の腸での滞在時間が長いと大腸がんになるリスクが上がることが分かっています。食物繊維の摂取量が増えると大腸がんの発症率が低くなるという報告も発表されています。昔に比べると食物繊維の摂取量は減少傾向であり、多くの人が不足している状態です。まずは、1日1回、規則的に排便があるかどうかを目安に食物繊維の量を増やしていきましょう。硬い便の場合は、便が柔らかくなる水溶性食物繊維がオススメです。

食物繊維

血糖値の上昇を緩やかにする

水溶性食物繊維は、水に溶けると粘性を持ち、食物の移動速度を遅らせます。腸内での糖の吸収の速度も遅くなる為、急激な血糖値の上昇を防ぐことができます。
食物繊維が豊富な食品は、血糖値が上がりにくいことが分かっており、糖尿病の方のHbA1c (過去1~2ヶ月の平均血糖値を示す値)の改善に役立つことが分かっています。

高脂血症の予防

消化酵素である胆汁酸の排泄を促進して、コレステロールの利用頻度を増やします。
コレステロールから作られている胆汁酸は、役目を終えると再び胆汁酸として利用されます。食物繊維が胆汁酸の排泄を促進することで、新たな胆汁酸を作るためにコレステロールが消費され、体内のコレステロールが減少します。
また、食物繊維は体内のコレステロールに吸着して、便と一緒に排出する働きも持ちます。
食物繊維の摂取量に伴い、心筋梗塞の発症や死亡、脳卒中の発症リスクが下がることが分かっています。

食物繊維を効率よく摂るために

食事摂取基準(厚生労働省)では、18歳以上の目標量は、男性20~21g以上/日、女性17~18g以上/日です。国民健康・栄養調査(厚生労働省)では、20歳以上の食物繊維の摂取平均値は男性15.1mg/日、女性14.2mg/日と不足しています。野菜だけではなく、豆類や海藻類の量を増やしたり、白飯を雑穀入りごはんや玄米ご飯に替えることでも食物繊維を摂取することができます。

いんげん豆(5本・50g)6.8g
おから(40g)4.6g
乾燥プルーン(5個・50g)3.6g
納豆(1パック)3.4g
玄米ご飯(茶碗1杯)2.5g
ひじき(小鉢1つ分・30g)1.1g

食物繊維を含む主な食品

過剰摂取について

耐容上限量は設定していませんが、過剰に摂り過ぎると腸の働きが活発になり、腹痛や軟便・下痢になりやすくなります。

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