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ビタミンCVitamin C

中世ヨーロッパの船員達に恐れられた壊血病に有効な成分として、発見されたのがビタミンCです。
そのため、ビタミンCは、英語で「壊血病」「対抗する」「酸」という意味の科学名「アスコルビン酸」と名付けられています。

ビタミンC

ビタミンCとは

別名「アスコルビン酸」と言われる水溶性のビタミンです。
ほとんどの動物が体内で合成できますが、残念ながらヒトは合成できません。
そのため、ビタミンCが含まれる野菜や果物から摂取する必要があります。
体内では、特に脳下垂体、副腎、水晶体、白血球に多く存在し、優先的に利用されます。

ビタミンCの働き

抗酸化作用

活性酸素による細胞の老化を防ぎます。 活性酸素は、加齢やストレス、喫煙、紫外線などの外的要因をきっかけにして生まれ、細菌などの外敵から身体を守る反面、過剰に増えると細胞を酸化し、老化を促進します。
金属が酸化した時のサビた状態や油が酸化した時の黒くネバネバとした状態はイメージしやすいかと思いますが、これと同じ原理の現象が体内で起こっています。
また、活性酸素が増えやすい喫煙者は、推奨量よりも35㎎程度多くとることが推奨されています。

コラーゲンの生成を助ける

体内のたんぱく質の30%を占めるコラーゲンは、皮膚や骨、筋肉や血管など全身に存在し、細胞と細胞を繋ぐ働きを持っています。
ビタミンCが不足し、コラーゲンの生成が難しくなると細胞同士の結びつきが弱くなり、血管が脆くなったり、関節痛などを生じることがあります。

美肌効果

シミやソバカスの原因であるメラニン色素の沈着を防ぎます。
コラーゲンの生成を助けることにより、シワの予防や肌の弾力アップも期待できます。

免疫力の増強

免疫機能の活性に働きます。
身体に侵入した病原体を捕食するマクロファージやウイルス感染した細胞と戦うナチュラルキラー細胞といった様々な白血球の活性化に役立ちます。風邪をひいた時、これらの免疫を担う細胞が力を発揮するためには、ビタミンCが必要不可欠です。
ビタミンCが生成を助けるコラーゲンは、粘膜にも含まれ、鼻や口から入るウイルスや細菌の侵入を防ぐことに役立ちます。

ストレスを和らげる

ストレスを受けた時に、身体を正常に保持しようとするホルモンの生成を助けます。
副腎で作られる抗ストレスホルモン(ノルアドレナリン、アドレナリン、コルチゾールなど)は、ビタミンCを利用して生成されます。
環境や過激な運動などのストレス反応時には、ビタミンCの必要量が著しく増加するという論文も報告されています。

貧血予防

不足すると貧血の原因となる鉄分の吸収率を高めます。
鉄分は、レバーなどの動物性食品に含まれるヘム鉄と、ホウレン草やひじきなどの植物性食品に含まれる非ヘム鉄の2種類があります。
2価鉄イオンであるヘム鉄は体内の吸収率が20~30%に対し、3価鉄イオンとして存在することが多い非ヘム鉄は5%程度です。
ビタミンCは、この非ヘム鉄の3価鉄イオンを還元し、吸収率の高い2価イオンにすることができます。

アルコール分解の補助

飲酒で体内に入ったアルコールは、悪酔いの原因となるアセトアルデヒドに変わります。
ビタミンCは、アセトアルデヒドの分解をする酵素を活性化させます。

ビタミンCを効率よく摂るために

別名「アスコルビン酸」と言われる水溶性のビタミンです。
ほとんどの動物が体内で合成できますが、残念ながらヒトは合成できません。
そのため、ビタミンCが含まれる野菜や果物から摂取する必要があります。
体内では、特に脳下垂体、副腎、水晶体、白血球に多く存在し、優先的に利用されます。

赤ピーマン(2個)88㎎
ピーマン(2個)78㎎
キャベツ(葉2枚)82㎎
じゃがいも(1個)28㎎
レモン果汁(1個)50㎎
キウイフルーツ(1個)69㎎

ビタミンCを含む主な食品

過剰摂取について

ビタミンCを過剰に摂取しても、尿と一緒に排出されるため、過剰摂取による健康被害はほとんどありません。
ただし、腎機能障害がある人の場合は腎シュウ酸結石のリスクが高まると言われています。

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